温泉分析書

泉質
単純温泉 弱アルカリ性 低張性 高温泉
泉温
57.0度
揚湯量
66l/min
pH
8.3
知覚的試験
無色透明無臭
成分総計
635mg/kg
陽イオン ミリグラム 陰イオン ミリグラム
リチウムイオン 0.03 フッ素イオン 0.45
ナトリウムイオン 174 塩素イオン 206
カリウムイオン 2.44 硫酸イオン 106
マグネシウムイオン 0.36 炭酸水素イオン 51.2
カルシウムイオン 21.2 炭酸イオン 1.00
ストロンチウムイオン 0.00 硝酸イオン 0.64
第一鉄イオン 0.00 メタケイ酸イオン 3.53
アルミニウムイオン 0.05 メタホウ酸イオン 1.86
マンガンイオン 0.00 臭素イオン 0.50
亜鉛イオン 0.00    
アンモニウムイオン 0.00    
陽イオン計 198 陰イオン計 371
遊離成分 ミリグラム 微量成分 ミリグラム
メタケイ酸 56.3 銅イオン 0.00
メタホウ酸 9.60 鉛イオン 0.00
遊離二酸化炭素 0.32 カドミウムイオン 0.00
    総ヒ素 0.146
    総水銀 0.000
遊離成分計 66.2 微量成分計 0.15

禁忌症、適応症

温泉の医治効用は、その温度その他の物理的因子、化学的成分、温泉地の地勢、気候、利用者の生活状態の変化、その他諸般の総合作用に対する生体反応によるもので、温泉の成分のみによって各温泉の効用を確定することは困難であるが、当温泉の禁忌症、適応症はおおむね次のとおりです。

ア.一般的禁忌症(浴用)
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と末期)

イ.一般的適応症(浴用)
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進

浴用、飲用の一般的注意事項

温泉には老化現象が認められ、地中から湧出した直後の新鮮な温泉が最も効用があるといわれているが、それぞれの泉質に適する用い方をしなければかえって疾病に不利に働く場合がある。したがって浴用又は飲用上の注意事項はおおむね次によることとし、特に飲用には新鮮な温泉を用いるとともに源泉及び飲泉施設について十分な公衆衛生上の配意を行わせること。

ア.浴用上の注意事項

(ア)温泉療養を始める場合は、最初の数日の入浴回数を1日当たり1回程度とすること。その後は1日当たり2回ないし3回までとすること。

(イ)温泉療養のための必要期間は、おおむね2ないし3週間を適当とすること。

(ウ)温泉療養開始後おおむね3日ないし1週間前後に湯あたり(湯さわり又は浴湯反応)が現れることがある。「湯あたり」の間は、入浴回数を減じ又は入浴を中止し、湯あたり症状の回復を待つこと。

(エ)以上のほか、入浴には次の諸点について注意すること。

a 入浴時間は入浴温度により異なるが、初めは3分ないし10分程度とし、慣れるにしたがって延長してもよい。

b 入浴中は、運動浴の場合は別として一般には安静を守る。

c 入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さない(湯ただれを起こしやすい人は逆に浴後真水で身体を洗うか、温泉成分を拭き取るのがよい)。

d 入浴後は湯冷めに注意して一定時間の安静を守る。

e 次の疾患については、原則として高温浴(42度以上)を禁忌とする。
  高度の動脈硬化症、高血圧症、心臓病

f 熱い温泉に急に入るとめまい等を起こすことがあるので十分注意をする。

g 食事の直前、直後の入浴は避けることが望ましい。

h 飲酒しての入浴は特に注意する。

イ.飲用上の注意事項

(ア)飲泉療養に際しては、温泉について専門的知識を有する医師の指導を受けることが望ましいこと。

(イ)温泉飲用の1回の量は一般に100mlないし200ml程度とし、その1日の量はおおむね200mlないし1000mlまでとすること。

(ウ)強塩泉、酸性泉、含アルミニウム泉及び含鉄泉はその泉質と濃度によって減量し、又は希釈して飲用すること。

(エ)以上のほか、飲用については次の諸点について注意すること。

a 一般には食前30分ないし1時間がよい。

b 含鉄泉、放射能泉及びヒ素又はヨウ素を含有する温泉は食後飲用する。含鉄泉飲用の直後には茶、コーヒーなどを飲まない。

c 夕食後から就寝前の飲用はなるべく避けることが望ましい。

調査及び試験者
神奈川県温泉地学研究所 技術吏員 菊川城司、代田寧
調査年月日
平成17年3月16日

神奈川県小田原市入生田586
神奈川県温泉地学研究所所長 本多久男